訪問回数を競う従来のMRのスタイルでは生き残れない時代。彼らをとりまとめる所長にも新しい発想が求められています。当社の提供する研修コンテンツは、そのような現状を踏まえ、実効性のある内容となっているのが特徴です。
分析力と説明力。所長にはこの両輪が必要です。
穴吹:最近は、客観的なデータに基づくエリアマネジメントが求められるようになりました。エリアの状況をロジカルに分析し、的確なプランを立案した上で部下たちを導く必要があります。根拠を示して説明することが大切です。
松崎:データを最大限活用し、そのエリアの医療課題を洗い出していく作業は、自社の競争優位性を保つためも欠かせません。
穴吹:コロナ禍以降、MRが医療機関を実際に訪問するのは難しくなっています。むしろドクターの方から「話を聞きたい」と思われるぐらいの存在にならなければなりません。そのためには、そのエリアの課題を抽出し、解決策までを提示できることが大事かなと。
松崎:コロナ禍に関連していえば、所長とMRのコミュニケーションもリモートが多くなり、心理的な距離が生じやすい傾向があります。そんな中でも、いかに部下のモチベーションやパフォーマンスを向上させていくか。マネジメント、コーチング、リーダーシップの各能力が以前にも増して重要になっていると思います。
穴吹:製薬企業の所長さんは、優秀です。勘が鋭く、洞察力も高い。部下の仕事が具体的に見えすぎるため、過干渉なマネジメントになりがちです。所長としての視座も求められますね。

エリアプランの立案は、顧客のニーズからスタートしよう。
穴吹:所長の立場にある人が乗り越えなければならないハードルは上がっていますが、そこで私たちの研修コンテンツがお役に立てるのではないかと。
松崎:本当にそう思います。製薬業界に精通しているから、所長さんが腹落ちしやすいコンテンツが揃っています。ここまでフルカスタマイズで提供できる企業は少ないのではないでしょうか。
穴吹:クライアントにヒアリングさせていただく中で、顕在化していない課題まで捉えて、企業の立場に沿ったソリューションを提供するよう心掛けています。
松崎:加えて私たちが重視しているのは、研修内容が社内で「文化」として定着すること。一方通行の座学にとどまらず、実際に作成していただいたエリアプランの添削や、オンラインを活用したフォローアップに力を入れています。
穴吹:具体的にエリアプランを立案する際のポイントはなんだと思いますか?
松崎:顧客のニーズに沿ったものとなっているか。これを基本と考えています。かつては、「自分たちの強みを売っていこう」「自分たちはこれをやりたい」という発想が先行していました。いい薬剤であれば、そういった情報提供活動でも処方していただけますから。私たちの研修を受けて「ニーズというのは、自社のニーズではなくドクターや患者さんのニーズなんですね」とおっしゃる方もいらっしゃいました。
穴吹:医療業界にはもともと倫理観の高い方が多いので、「担当する薬剤を、とにかく処方してほしい」といったマインドは以前からそれほど強くはありませんでしたが、顧客のニーズに沿った活動をすることで「医療に貢献できる」というマインドを軸に据えれば、よりポジティブに活動できるようになるはずです。
松崎:確かに。顧客の課題解決のために動くとなれば、より大きなパワーを出せる方たちが多いと思います。

エリアの市場分析から、戦略立案、アクションプランの立案まで、一連の流れを体験できるワークショップが好評です。
穴吹:戦略は、適切なプロセスに従って立案することが重要です。例えば、市場分析をせずに、自社のリソースでできることだけを考えても、良い結果は生まれません。スリーロックのコンテンツは“データ分析だけ”や“3C分析だけ”など、戦略立案ステップの一部を切り出して提供するのではなく、一連の流れを体系的に学べることで高い評価を得ています。
松崎:ありがちなのは、環境分析が不十分なまま戦略を立て始めて、アクションありきのプランになってしまうこと。それがニーズに呼応していなければ効果がありません。
穴吹:MRに対する活動方針の説明も、戦略立案のプロセスに従って行うと効果的です。なぜそのアクションをすべきなのか、分析に基づいた戦略から説明すると、MRの納得感も増します。
松崎:所長さんからは、プロセスを学ぶ中で「KPIの本来の位置づけが良く分かった」という声も良くいただきますね。KPIは活動を管理するために設定するのではなく、うまく取り組みが進んでいないときの原因を突き止め、やり方を修正して、再度トライするためのもの。いくら軌道修正しても、最終的にゴールにたどり着けばいいのですから。

しっかり身に付くのは、アクションラーニングならでは。
穴吹:実際に手を動かしながらご自身で考えていただく。そこが私たちの研修コンテンツの一番の特徴でしょうか。まさにアクションラーニングですね。
松崎:座学で得た知識だと、定着する割合は2割だといわれています。自らディスカッションに参加したり、自分で教える立場になったりすると、その割合が8割に跳ね上がるそうです。ディスカッションを促すためのファシリテーション力は私たちの強み。お客様からも高く評価いただいているところです。
穴吹:クライアントが所長のあるべき姿を定める際に、ワークショップの形でお手伝いさせていただくこともありますね。
松崎:社内インタビューをして、会社として所長に求めるものを整理した上で、エリアプランに紐づけた独自のあるべき姿を構築します。あらかじめ用意した一つの理想的なリーダー像を押し付けるのでなく、クライアントの実情に合わせて個別に考えていきます。
穴吹:エリアプランニングのコンテンツといっても、その形態はさまざまですよね。ワークショップ、戦略プランの添削、アセスメント……オリジナルの戦略立案のガイドブックを作成して提供することもありますし。
松崎:提供するコンテンツの形が変わるのは、クライアントのニーズに合わせているから。そこは常に意識していますよね。私たちが率先してそれを実践しないと、研修の説得力がなくなってしまいます。

松崎 泉 コンサルタント
内資系製薬企業に在籍時は東京を中心にMRとして活動し、社内表彰を受けたほか、新任育成の責任者を務めた。スリーロック移籍後は、これらの経験を活かして多様な教育コンテンツを開発している。
穴吹 美恵 コンサルタント
内資系、外資系の製薬企業でMRとして活動。薬剤師免許を活かし、調整薬剤師の業務に従事した経験も。スリーロックでは、MR教育、マーケティングプログラムの開発に携わっている。